前十字靭帯と半月板を損傷した方々へ リハビリ編
この記事は前十字靭帯と半月板を損傷した方々へ 手術編のつづきです。
恐らくこの記事にたどり着いた方は現在入院中で手術前日の暇かつ不安な時間に情報を集めている方か、術後のリハビリで他の人の経過が気になっている方だと思う。
俺は2年前に再建手術したのだが現在でも若干の後遺症(?)があるものの、前十字靭帯と半月板は完治していると言っても良いはずである。
その中で術前から現在に至るまでの道のりと一番気になるであろう
どんだけ痛かったかをシェアしたいと思う。
(※ちなみに手術方法はBTB{骨付き膝蓋腱}である)
リハビリ開始
2日目
術後2日目から早くも軽いリハビリが始まる。
全身麻酔の一番の天敵であるチン◯管は2日目の朝に
『ズビュピュポピューーーー!!!!』
というジョジョのような効果音と俺の悲鳴がリンクしながら取り除かれた。
(経験者ならわかってくれると思うがこれがマジで痛い。そして男の場合、思ってるよりも長い管が入っているので余計大ダメージ)
危害を加えられ俺の控えめなティティはより一層控えてしまい、恐怖のあまり皮に閉じこもってしまった。
痛みでしばらく動けず、暴漢された際にふんどし手術着からはみ出したティティをしまうことすら出来なかった。
看護師さんは悶絶する俺を横目に笑いながら去っていった。
故山本KID徳郁も手術後は悶絶していたらしいが、実はこっちに悶絶していたんではないかと思っている。
リハビリをする為、車イスに乗りリハビリ室へ向かう。
俺のように半月板を損傷している場合、3週間は体重を掛けることが出来ない。
その為、3週間は松葉杖が必須になってくるので松葉杖の使い方の練習と自重での筋トレをしなければならない。
怪我をした側(患側かんそく)の足だけでなく、怪我をしていない側(健側けんそく)の足もどんどん筋力が衰えていく。
そのため少しでも筋力を保てるように毎日こういったトレーニングをする。
3日目
チン◯管は付いているときも痛いが抜くときはもっと痛い。
しかし俺が一番嫌いなのは抜いたあとのオシッコタイムなのだ…
オシッコする度に激痛が走り、恐怖のあまりオシッコしたいのに出せないことすらあった。
覚悟を決めてやっとの思いで出すものの、尿ではなくて血が出てるんじゃないかと思うぐらい痛い。
正直言うと術後のACLの痛みよりこっちの痛みのほうが強かった。
しかも管を抜いて3日間はこの痛みに付き合わなければならない。
痛みは軽減するもののオシッコするときの違和感は1週間ぐらい続いた。
朝、ガチガチに固められてたギプスが取り外され、術後の膝と初対面した。
そのときの写真がコチラである。
パンパンに腫れている。
左足と比べてみよう。
炎症によってこれだけパンパンに腫れているのでアイスノンで一日中冷やし続ける。
俺は一応ひょうのう付きサポーターを持って行ったが看護師さんが頻繁にアイスノンを交換してくれたので結局使わなかった。
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病院の方針にもよるが、膝にチューブを挿して血を抜き、炎症を抑えるために冷水を循環させて冷却させる方法もあるらしい。
大掛かりだし邪魔だし抜くときに痛そうだからこっちじゃなくて良かった。
病院によるので手術前に担当医に聞いておいたほうが良いと思う。
4日目
Bebeがお見舞いに来てくれた。
フィリピンの病院だと面会時間の制限も無く、家族が病室で寝ることも可能だそうだ。
(※ローカルだけかも)
もう1つ良いなと思ったのは土日もやっていること。
『土曜と日曜こそ病人や怪我人が病院に来るから』というごもっともな理由らしい。
日本も緊急だけじゃなくて普通に土日もやって欲しい。
この日は松葉杖で階段の昇降練習。
初めてやったけど降りる時が結構恐かった。
前に行き過ぎた場合、松葉杖がつっかえ棒のようになって足が届かなくなるからだ。
おばちゃんも同じ練習してたけど『恐い…』と言って、あんまりはかどっていなかった。確かにこれは恐いし危ない。
5日目
消毒の際に初めて傷口を見た。
苦手な人は見ないほうが良いかも
5
4
3
2
1
(意外と傷口小さいな)が第一印象だった。
一番長い傷が骨付き膝蓋腱を取った際の切り傷。
中ぐらいのが脛骨にビス止めした際の切り傷。
(写真に写ってないけどふともも側にも小さいのがあり、そっちからNEW前十字を引っ掛けて引っ張り、脛骨にビス止めする)
左右の小さいのは忘れた。内視鏡で見るための入り口?
6日目
術後初めてシャワーを浴びる。
毎晩可愛い看護師さんが濡れタオルで身体を拭いてくれてたので是非とも延長したかったのだが残念ながらそのサービスも終わってしまった。
そして久しぶりに自分の身体を見て驚いた。
内出血半端ないって!!
基本的に座っているか寝転がっているので膝の血がふともも方面へ流れてきたらしい。
(やっぱり結構な手術だったんだなぁ)と実感した。
そして片膝曲げられないだけでシャワーとトイレめちゃくちゃ大変!
7日目、8日目
腫れが少しはマシになってきた。けどまだ腫れてる…
リハビリでは筋トレの他に可動域を広げていくということもする。
人間の身体は数日動かせなかっただけで癒着が始まってしまう。
手術後は炎症のせいか数日間ギプスで固定してたせいか、膝が全く曲がらなくなり、180度に伸ばすことも出来なくなる。
それを少ーしずつ、少ーしずつ理学療法士(リハビリの先生)が可動域を広げていってくれるのだ。
とりあえず1週間の目安として"90度曲げられる"らしい。
ギリギリクリア
10日目
"足を挙げる"ということがこんなに大変なことだとは思わなかった。
実は伸ばしている足を挙げるには結構色々な筋肉を使わなければならない。
ふとももの表と裏、腹筋、背筋など。
その中でも大腿四頭筋(ふとももの表側の筋肉)が重要になってくるのだが、術後10日経っても全くと言っていいほど足を挙げることが出来ないのである。
2つ理由があり、
1つは採取した膝蓋腱のところが痛い。
もう1つは大腿四頭筋への力の入れ方を忘れてしまっている。
膝蓋腱のところが痛いのは術後間もないので仕方がないと思う。
しかし大腿四頭筋は今回の手術とは直接関係ないところである。
それにも関わらず力を入れることすら、ままならなくなってしまった。
自分の身体なのに上手く伝達出来ない感覚が気持ち悪いというか不完全燃焼しているみたいでストレスが溜まった。
なにわともあれ、10日目で無事退院することになり、松葉杖を突きながら帰宅した。
10日ぶりのシャバの空気は最高であった。
14日目
腫れはだいぶ治まってきたがまだ腫れている。
半月板を損傷していなければ歩けるのに…
あと1週間は松葉杖生活をしなければならない。
21日目
筋肉がだいぶ落ちましたの図
ただでさえ細い足がさらに細くなってしまった。
ここからは弱っているNEW靭帯に負担を掛けないようにゴツい装具を付けて生活をし始める。
その後
膝の腫れが無くなってからは比較写真を撮らなくなってしまった。
毎月リハビリに通い続け、先生とどういった筋トレならやっても良いとかを教えてもらい、徐々に可動域や筋肉量も戻ってきた。
歩けるようになってからはハードな筋トレやスポーツはまだ出来ないが日常生活には支障がないレベルになった。
2〜3ヶ月ぐらいでバスケのシュート練をし始め、4ヶ月で軽く走ったり、スノーケリングしたりダイビングしたりゾウに乗ったりした。
6ヶ月で軽いゲーム形式のバスケをして、9ヶ月目で遂にまたスキーをやることが出来た。
こうして見ると順調に進んでいるように見えるが、実は約2年経った現在も後遺症(?)に悩まされている。
それは膝蓋腱のところがまだ痛いのである。
足を挙げようとしたときに痛かった"あの場所"がいまだに痛いのである。
どうやら骨付き膝蓋腱を採った際に代わりとなる骨?を入れるのだが、その本物の骨と偽物の骨の境目がピンポイントで押したり飛んだり跳ねたりすると痛いのである。
膝蓋腱炎というまた別の怪我?後遺症?になるらしく、基本的には大腿四頭筋のストレッチとマッサージで治るらしいのだが、なかなか良くならず困っている。
注射嫌いで有名な俺が覚悟を決めて2回もステロイドを膝に注入したのだが、一瞬良くなっても、またぶり返してしまうのだ。
さいごに
これから手術を受ける方、今現在リハビリ中の方へ俺の体験記が参考になれば幸いである。
前十字靭帯を損傷した友達がたくさんいるがBTBでもSTでも特に変わらなそうだ。
しかし俺の場合、BTBならではの後遺症?が残ってしまい、現在進行系で大好きなスポーツが本気レベルで出来ていない。
筋トレも膝蓋腱に負担がかかるやつ(レッグエクステンション等)は痛くて出来ないありさまだ。
なので個人的にはST法を勧めたい(やったことないけど)
それともし東京近郊で良い医者か整骨院をご存知の方がいらっしゃったら教えてください。