ギャルJK vs Bebe Part1
Bebeは基本的には温厚で誰にでも優しい。
特にお年寄りを大事にするフィリピン文化のおかげか、お年寄りには特別優しい。
俺の祖母が体調を崩し、入院していたときも(詳しくはコチラ)毎日お見舞いに行かなければ気が済まないようだった。
その代わり、無礼な人や常識外れな人、ウソを付く人、見せかけばかりの人には非情なほど冷たい。
ある日、通勤の為に電車に乗ったBebeはある女子高生(以下JK)を見かけた。
友達といるときはデカい声で大騒ぎしながらしゃべり、1人でいるときも平気で優先席で化粧をし、混んでいるにも関わらずカバンを隣に置いて誰も座れないようにしていた。
(日本人にもあんなマナー悪いのがいるんだ…)
すると杖をついたおばあさんが乗ってきて優先席に座ろうとしたのだが、例のJKがカバンを置いていて座れず困っていた。
他の席も全て埋まってしまっている。
それを見たBebeはJKのところにツカツカと歩み寄り、
『スミマセン!カバンチョット、オバアチャンイルカラ(`・ω・´)』と言った。
JKはBebeを一瞥するも
『フン(・д・)チッ』
とシカトし、また化粧をし始めた。
非常識なJKにイラッとしたBebeだが、そのいきさつを見ていたはずの他の乗客も誰も席を譲ろうとはせず、そのことに尚更イラッとしたBebeであった。
その後はおばあちゃんと世間話をし、席が空いたところにおばあちゃんを座らせ、Bebeは電車を降りた。
数日後、混んでいる車内で例のJKがまた優先席を陣取っていた。
もちろん隣の席にはカバンが置いてある。
先日の件ですでにJKの非常識さはわかっている。
ツカツカと歩み寄り、また話し掛けた
『スミマセン!カバン!』すでにちょっと怒っている
しかしまたしてもシカトである。
そこでBebeは奥の手に出た。
ポイッ!!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
席にあったカバンを放り投げ、自分が座ったのである。
JKは驚いたと同時に激怒し、
『ふざけんなよ!#$%^+?(*&%
おかしい女!*&^%#@$%)_+?』
と叫んでいたがBebeは平然とした顔で隣に座り、携帯をイジり、シカトし続けた。
それからまた数日後、JKは席に座っておらずBebeがいつも使うドアのところで立っていた。
Bebeは(おっ?反省したのかな?)と思いながらJKの横を通って降りようとしたところ、JKが足を掛けてきた。
バランスを崩したBebeは持っていたコーヒーがこぼれ、白いシャツに付いてしまった。
JKはニヤッとし、『ごめんなさぁーい』とわざとらしく言った。
さらに数日後、またBebeが降りる時に足を掛けようとしてきた。
しかしそれを見越していたBebeはわざと足を掛けられたフリをし、持っていたコーヒーをJKのシャツに全部かけ、
『ゴメンナサァーイ( ´ー`)』と捨て台詞を残し去った。
最初は面白がっていた俺だが、だんだんエスカレートしていく2人の戦いっぷりに少し心配になってきた。
JKの学校は地域でも悪名高い高校で有名な上、最近の子どもたちは何をしでかすかわからないからである。
負けん気と正義感が強く、思ったことをすぐに口に出すBebeの性格ゆえ、フィリピンではたくさんの人とケンカして来たらしいが、フィリピンではケンカをしても殴り合ったあとにお互いの健闘を称えるような、ある意味健全なケンカスタイルらしい。
しかし日本のケンカ(?)はバレないように直接手を出さず精神的に追い詰める陰湿で卑怯なスタイルの為、いくら百戦錬磨のBebeでもそのフィールドでまともに戦えるかわからなかったからである。
そんな心配をする俺をよそに、2人の戦いに驚きの終止符が打たれた。
つづく…